うしろの正面だーあれ
佐和の後ろから、怒鳴り声が聞こえた。
ゆっくりと振り返る。
『隆史くん…?』
それは、意外にも隆史であった。
今でこそヒーロー気取りな隆史だが、元はいじめっ子。
その隆史が怒鳴ったことが、あまりにも意外だったのだ。
『佐和は何も言ってねぇだろ。』
隆史の言葉に、サカエが反論する。
『言ってなくてもバレバレじゃん!こんな面白いことないよ!…隆史だって そうでしょ?』
『ぁあ?
お前らと一緒にすんな!』
『一緒じゃん!』
『違ぇよ。俺は…』
素直になれないだけで…
別に いじめたくていじめてんじゃねぇんだよ…。
…って んなこと言えるか!!!
『俺はっ…!』
『…佐和のこと好きなの?』
『…は?』
今の声、サカエの声ではない。
一体 誰が…。