うしろの正面だーあれ
『佐和!そうだろ!?
亀井のこと好きなんだろ!?』
サカエは、必死に佐和に問い掛ける。
“違うっつってんだろ!”
“いい加減にしろよ!”
“ね!違うよね、佐和ちゃん。”
クラス中の視線が佐和に注がれる。
『…違う……好きじゃない…。』
佐和は偽りを、震える声で口にした。
こうするしかなかったのだ。
この空気が言葉を出させた。
言いたくもないことを…。
そんな佐和を、義孝は本を片手に、首だけをねじって見ていた。