うしろの正面だーあれ



『お前さ、スパイになんねぇ?』



固く目を閉じていたサカエの頭上から、思いもかけない言葉が降ってきた。



それを理解するのに、少しの時間を要した。



『ス…パイ…?』



『そう。あんたの いじめっぷり、あたしは結構好きだよ。
だからスパイになって あたしらの悪口言ってる奴、あたしに報告してよ。』



『う…うん…!』



『今日はこれだけ。
でも、次 何かやらかしたら知らないよ。あたしが命令したことも一切言わない。…出来るね?』



『はっ…はい!』



『よし。じゃ…』



そう言って帰るのかと思うと、杏奈はサカエの服を乱し始めた。



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