うしろの正面だーあれ



その日 1日中、楓はずっと そわそわしていた。



何をしても落ち着かない。



しまいには先生に注意される程だった。



佐和にも何かあったのかと訊かれたが、楓は何も答えなかった。



1日が、こんなにも長く感じたのは初めてだった。






放課後――



楓は まだ教室に居た。



自分の席に行儀良く座る様は、まるで三者懇談でもしているかのようだった。



膝の上に手を置き、少し俯いていた楓の口から『ふぅ・・』と溜め息が漏れた。



まだ迷っていたのだ。



タケルに想いを伝えるか否か。



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