うしろの正面だーあれ
キーンコーンカーンコーン・・
ガラッ
『っぶね〜!間に合った…。
…何?何かあった?』
遅刻ギリギリで現れた隆史に、今の状況を知る術はない。
しかし、教室が異様な空気を放っていたのは確かだった。
タケルの発言によって…。
『…タケル!?タケルじゃん!』
『…よ。』
『…どうしたんだよ。
来ていいのか…?』
『…ああ。』
『隆史にも紹介しとくね。』
横から杏奈が口を挟む。
『あたしの彼氏。』
『…は?』
あまりにも唐突で、杏奈の言葉が理解出来ない。
『だからー!タケルは あたしの彼氏になったの!』
『…どういうことだよ。』
隆史の瞳には、静かな炎が宿っていた。
静かな、蒼い怒りの炎。
その強い眼差しでタケルを睨む。
しかし、睨まれたタケルもまた、力強い瞳で隆史を見据えていた。