うしろの正面だーあれ
タケルの背中は大きかった。
男というものは守るものが出来たとき、こんなにも逞しくなるのだろうか。
まだ、ほんの10歳そこそこの小学生でも。
ガラッ・・
誰も居ない多目的室に入り、再びドアを閉める。
『痛かった?』
予想とは違い、おどけた風にタケルは尋ねた。
重苦しい空気は一変し、拍子抜けした隆史もまた、冗談混じりに言った。
『痛ぇに決まってんだろ!バカ。』
『悪かったって。
…お前、楓のこと言いかけてただろ?けど、口 塞いだら不自然じゃん?何かあるなって思われんじゃん。だから…殴った。』
『…俺のせいだったのか。』
『いや、別に隆史は悪くねぇよ。俺がお前に何も言ってなかったから…。』
『ホントだよ!まったく…もうちょっとで お前の計画ぶち壊しにしちまうとこだったじゃねぇか…。』
『いや。』
『え…?』