うしろの正面だーあれ
担任は、新しく決まった学級委員長の2人に、前に出るよう言った。
こういう司会進行は、担任はせずに委員長の2人がするのだ。
憂は心底 面倒臭そうに、杏奈は優越感に浸っている様子で前に出た。
「球技大会の種目決めるんだけどー女子はドッヂで良いよね?」
杏奈の自己中な言葉にクラスは不満を隠せない。
「嫌だっつの!」
「何で勝手に決めるわけ!?
意味分かんないんですけど!!」
女子の荒々しい態度に、男子群は若干引き気味だった。
「ちょ…女子怖ぇー。」
「でもまぁ、高井戸にも問題アリだろ。」
「あれは ねぇよな〜。」
「無い無い。無理。
俺だったら ぜってぇキレてる。」
そんなクラスの中、隆史は独り、まるで異次元にでも居るかのように 世界を遮断していた。