うしろの正面だーあれ
「そういうの止めない?」
不意に誰かが言った。
声の主の方へと目を向けると、それは沙良であった。
「こういうの、あたし嫌いなんだよネ。」
沙良が言うと、憂も続けた。
「俺もー。
確かに高井戸には腹立つけど〜。いじめみたいのは嫌ーい。」
2人の言葉に、それまで口々に言っていた者が全員 口をつぐんだ。
ばつの悪い顔をして、みんなが俯いた。
「…ちょっと!ど〜しよ〜気まずいじゃん!憂、何とかしてよ!」
沙良が言うと、憂は面倒臭そうに「知らねぇよ。」とだけ返した。
「ままま、これで終わり!!!
ね!?この話はこれで おしまい。…あ、ほら!みんな、次 移動だよ!行こ行こ!」
沙良によって、みんなの心の中が晴れていく中、どんよりとした黒い雲に覆われている者が数名居た。
その内の1人が咲子であった。