うしろの正面だーあれ
「何あれ。キモいんですけど。」
「ラリってんの?
目ェ イっちゃってんじゃん。」
「頭おかしくね?」
「てか、浮きすぎ〜。」
杏奈に向かってクラスから投げられる冷たい言葉。
やはり小学校時代とは違う。
あの頃は、杏奈が…杏奈という存在が、絶対だった。
誰も逆らわない。
だから、今みたいな状況でも みんなが黙って杏奈を見ていた。
重い空気の中、発言する者など居なかった。
つまり、その状態が、さらに事態を悪化させていたのだ。
自分が上だと、杏奈は認識してしまったのだ。
…しかし今。
杏奈を優越感に浸らせる要因は1つも揃っていない。
それどころか、彼女にとっては この上ない屈辱というものであろうか。