うしろの正面だーあれ
『憂、憂!』
あたしは、すぐに教室に向かった。
憂の待つ教室へ。
そのときの憂の表情は、今も忘れない。
人を信じられないとでも言うような、死んだ目。
昨日まで明るく笑っていた憂からは想像も出来ないくらい、彼の顔から、感情が一切消えた。
『憂…。』
黒目だけを動かして、憂はあたしを見た。
『憂、帰ろう。』
指一本動かそうとしない憂の腕を引っ張って、あたしは彼を立たせようとした。
でも
動かなかった。
代わりに ひとつ、あたしの心に言葉を突き刺して。
『裏切り者。』