うしろの正面だーあれ
『ほぉ。大した奴やのぉ。
自分、見たとこ中坊け?
親御さん心配しはんど。』
『…はぁ、親 居ないんで。』
『…ほぉか。
すまんな、悪いこと訊いたの。』
『いえ…。』
『独り暮らしか?』
『いや、親戚夫婦に…。
でも、あいつらも金目当て…』
言いかけて やめた。
虚しくなるだけだし
今までこんなこと、誰にも言ったことなんかない。
それを 俺は初めて会ったヤクザなんかに話そうとしていた。
人を脅したり傷付けたりする奴らなんかに話そうとしていた。
だから それ以上 何も言わなかった。
『…さよけ。
家出…してきたんか?』
『…まぁ。』
『行くとこ あんのか?』
『………………。』
『うち来るか?』
『え…』
無理無理無理!!!
仲間にされる…!!
抜けたいっつったら小指切られるんだろ…!?
ぜってぇヤダ!!!
『あっ そうしぃや!
ジョージんとこで世話んなり!』
え゙〜〜!!?