うしろの正面だーあれ
兄貴から逃げた俺は、ジョージさん達を目指した。
その途中で、朝帰りなのだろう、カップルがイチャついているのが視界に入った。
前なら若干うざいくらいで、特に何も思わなかった。
別に、感じなかった。
それが今、物凄く苦しい。
この苦しさを恋と言うなら、俺は恋なんかしたくない。
こんな気持ちになるなら、それが全てになるなら、俺は恋なんか要らない。
『…?』
あ…れ…?
沙良…?
隣に居るのって兄貴じゃねぇよな…。
『てかマジ寒ィ!
ポケットに手、入れていいよ。』
そう言って横を向いたのは…
『稚早…?』