うしろの正面だーあれ



その日、一日が過ぎるのは早かった。



ぐるぐるぐるぐる考えていた。



授業中も休み時間も、可哀想な自分を演じた。



昼休みは、保健室へ逃げた。



どうしても顔を合わせたくなかった。



愛想笑いさえ、きっと出来ないから…。



だけど



彼なら来てくれると



心のどこかで信じてた。



信じている自分が、どうしようもなく好きだった。






だけど



彼は来なかった。



裏切られた。



落ち込んでいる自分が好き。



悲しみに溢れている自分が好き。



期待を裏切られても、まだ信じている自分が…



嫌い。



大嫌い。



涙を流せない弱虫な自分が嫌い。



信じられない自分が嫌い。



“信じてる”なんて…



口では簡単に言えるのに…。



こうして悲しくなるのも、本当は信じていないから。



逃げてきたのも…本当は追い掛けてほしかったから。



話を…聞いてほしかったから。



あなたの口から…真実が聞きたかった…。



それだけなのに



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