うしろの正面だーあれ
振り返ると、そこには黒いスーツに身を包んだ2人の男が立っていた。
1人は頬に傷があり、イカツイ顔をしている。
もう1人はまだ若く、髪が妙に黒い。
黒染めでもしたのだろうか。
見たこともない2人組に伯父夫婦が戸惑っていると、イカツイ方の男が口を開いた。
「生前、憂の世話んなった者です。」
男は関西弁を操っていた。
「顔だけでも拝ませてもらえますか。」
男が言うと、伯父夫婦は「はぁ…。」と曖昧に返事をして、ポカンと2人を見ていた。
そんな伯父夫婦に構わず、2人の男は憂の入った棺に近付いていく。