うしろの正面だーあれ
朝子の目が覚めるまで、咲子は傍についていることにした。
『…さっきはごめんなさいね。』
『え?』
突然 朝子の母親に謝られ、咲子は理解が出来ずに小首を傾げた。
『朝子は…もう死んでしまうとばかり思っていて…あなたに辛く当たってしまった…。』
『おばさん…。』
『本当は嬉しかったのよ。』
『え…?』
『あなたがお見舞いに来てくれたこと。』
『どうして…?』
『朝子はね、元々 心臓が弱くて、手術するまでは入退院の繰り返しでね。
…そのせいで友達をつくる暇もなくて、お見舞いに来てくれる子も居なかったの。』
『そうだったんだ…。
朝子ちゃんとは今年 初めて同じクラスになったから知らなかった…。』
『…それで友達との接し方も分からないんでしょうね。だから、あんな風になっちゃったんだけど…本当は優しい子なの。』
『…知ってます。』
『え…?』