すべてはあの花のために⑥
「ね? 全然大丈夫だったでしょ? オレの友達舐めないでよ」
「わ、わたしの友達でもあるよ!」
「嫌われるって思ってたのは誰だっけ」
「うっ。……わたしです」
「わかればいいんだよ」
「……ありがとう、ヒナタくん」
「ん?」
「進めたから。前に」
「………………」
「だから、……ありがとう。一緒に、進んでくれて」
「……いいえ。どういたしまして」
そっぽを向いた彼の横顔は、少しだけ照れて見えた。