すべてはあの花のために⑦
それからみんなで、たくさんの料理と飲み物、デザートを食べながら親睦を深めていた。といっても、みんなどこか暗い表情で、それどころではないようだったけれど。
「レンくんは、何にされますか?」
「大丈夫ですよあおいさん。私が代わりにお取りします」
もしかしたら、二人の近い距離に妬いているだけかもしれないけど。
「これぐらいは大丈夫ですよ? 流石に動かないと、体が鈍るので」
「流石にそれは……ははっ。ちょっとオーバーすぎじゃないですか?」
「え? そうでしょうか。ただお取りしてあげたいと思っただけなのですけれど……」
「……それでは、あれと、それと、これを。よければ一緒に食べましょう。去年はどんなことをしていたのか、教えていただけますか?」
「はいっ。もちろんです」
男性陣の苛立ちMAX。やっぱり仲良さげなのが気にくわないみたいだった。
「葵。俺にも取ってくれ」
「え? アキラくんはデザートでしょう? もうお皿いっぱいですよ?」
「は!」
「アオイちゃんアオイちゃん! 俺と一緒に食べようよー」
「それはもちろんいいですが、レンくんも折角なんで一緒にいいですか? 去年どんなことをしたとか。みんなで話しましょう」
「(レンくんレンくんってさ~……)」
なんだか葵を取られてしまったような気分になり、カナデは唇を尖らせた。
「なんかすみません。皆さんの輪を、乱すようなことをしてしまったみたいで」
「え? ううん。全然大丈夫だよ~。かなチャンが勝手にヤキモチ妬いてるだけだから」
「アカネくん?!」
完全に裏切られた!
「去年のこと、話すんだよな」
「そうですね。どんなことをしたのかしれたら、私も動きやすいので」
「一番最初のイベントは、お披露目式だよ!」
「ああ。明日行われる争奪戦ですね」
「そうそう! 去年は何とか凌げたけど、今年はあっちゃんは」
「それは、生徒会同士も可能なんでしたっけ?」
レンの質問に、みんなが目を丸くする。
「え。れんれん? どういうこと……?」
「氷川? そのままの意味だけど……」
「いやユッキー。だ、誰のを……?」
「柊。それを聞くのは野暮だろう」
にっこり笑うレンとみんなの間に、火花が散ったのは間違いない。