虹色の恋
おばあちゃんが来てから、警察を呼んで、父親が警察に連行されたことは覚えている。


 でも目を開けると、白い天井が見た。


 腕には、点滴が刺さっていて、口には、酸素マスクをしていた。


 状況が飲み込めずに、ベットの上でオロオロしていると、ドアが開いた。

 そこに知らない、男が入ってきて。恐怖がフラッシュバックして、息ができなくなった。


 酸素マスクをしていたからかろうじて息はできていた。でも、息がしづらかった。


 その男は、

 「安心して、僕は何もしないから。」

 と言われて、少し息がしやすくなった。

 「僕は、蒼井弥真糸(アオイ ヤマト)栞愛ちゃんの主治医だよ。
  栞愛ちゃんは重い喘息を患っていたんだよ。」

 「ぜん、、、、そく、、、?」


 喘息は知っているけど私が喘息だとは思わなかったからびっくりした。


 「栞愛ちゃんは、明後日は高校の入学式だよね?
  でも、あまり安定していないから、いけないかもしれない、それだけは知っておいてほしいな。」

 確かに明後日は高校の入学式だ。だから頷いといた。


 「あと、しばらく入院しながら学校に通ってもらうことになると思う。
  そして、走っちゃダメだからね?
  早歩きもダメ。
  歩いて疲れたら休む。
  これが約束で明々後日から高校に行ってもいいよ。」


 おぉ。たくさんあるな。


 走っちゃいけないのかー。


 と私はそこまで深刻に考えていなかったのだ。


 〜*〜*〜*〜*〜*〜

 次の日


 蒼井先生が回診しにきて私の胸に聴診器を当てようと、服を上げた時その手が止まった。


 目はお腹などのあざに向けられている。
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