ワケアリ無気力くんが甘いです
▶想定外の

静かな怒り



▶▶



先崎くんとの複雑な時間も終わり、文化祭がやって来た。


2日連続で開催される文化祭は、朝からすごい賑わいを見せていて、どこの出店も休む間もなく生徒が動き回っている。

教室でワッフルを販売する私たちも、例外ではなくて。次々と注文されてはさばくのに必死。


「せんせーい、チョコワッフル2個お願いします!」
「あいよー!」

「よ……危ね。黒羽さん、プレーンワッフル三個出来たよ」
「ありがとう先崎くん」


普段もたまにあるけど、今も私を『夜』と呼びそうになる先崎くん。朝からこれで何回言いそうになったか分からない。
その度に危ねぇと呟く先崎くんについ笑ってしまうのも何回してるのか。

たまにワッフルを焼いている藤田くんの目が気になってしまうこともあるけど、先崎くんに睨まれてなにも言ってはこない。
そこに苦笑いをしつつ、中々の手際の良さで私たちの班は担当の時間を乗り切った。


これを明日もやると思うと大変だと感じてしまうけど、それよりも楽しさが勝るからやっていけそう。

藤田くんやかんちゃんと一緒だし……先崎くんもいるから。
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