ワケアリ無気力くんが甘いです
──土曜日 スイーツパラダイス店内。
急な親睦会だったが、クラスメイトの大体が揃っているみたい。
「席てきとうに座ってっていいよな?」
「おっけーだよー」
「んじゃー、2年間よろしくってことで楽しもう!」
「ヤコちゃんすーわろっ」
「うん」
奥の席を指差すかんなに頷いてついていくと、その途中、後ろから何かに掴まれ、何かと振り向けば、
「え……?」
ちょこん、と私の服を掴んでいるオール黒コーデに黒マスク姿の先崎くんが。
「どうかした?」
「……どこ座るの?」
「一番奥の席だよ」
「ふうん」
……顔、そらしてる。
「ははっ一緒に行こっか」
私は離れない先崎くんを連れたまま席にむかうことに。
「およ?……背後に黒い影。えっと」
先に座っているかんちゃんが首をかしげる。
「先崎優麗くんだよ。一緒にいい?」
「親睦会なんだし、もちろんどうぞどうぞ!」
かんちゃんのこういうフレンドリーなとこ、素敵だと思う。
快く相席を引き受けてくれたかんちゃんの隣に私。私の前に先崎くんが座った。
「ケーキ取ってくる!ヤコちゃんは?」
「少ししたら行くっ」
「承知。……先崎くんは?何かいる?」
尋ねられた先崎くんは、ふるふると首を横に振った。
「そっか、じゃあ行ってきー」