結婚なんて、ゼッタイお断り!
突然こちらへやってきた、三人の男子。
心配そうな顔をして走って駆けつけてくる男子に、腕を組んで私を睨む偉そうな男子。
そして、ピョンピョンと飛び跳ねている可愛い系の男の子。
「次から次へと、なんなのよ!」
「──チッ。大安寺のところの息子達かよ」
三人の姿を見た途端、稲瀬はめんどくさそうにボソッと声を漏らした。
「(大安寺のところの……息子達?)」
「──ねぇ、玲央。美桜ちゃんになんの用?」
こちらへ一番に走ってやってきた男子が、稲瀬と私の間に割って入ってきた。
まるで、稲瀬から私を隠すように、目の前に立ちはだかってくれる。
「お前、稲瀬組の孫……稲瀬 玲央、だよなぁ。俺らのシマで何やってんだ?」
「美桜ちゃんは僕のモノなんだから、玲央くんにはあげないよー!」
あとからやってきた二人の男子も、同じように私の前に立って敵組織の稲瀬を警戒する。