結婚なんて、ゼッタイお断り!






「久しぶりだね。伊織に大和に……それから陽太」

「久しぶり、じゃねぇんだよ。ここで何してんだって聞いてんだよ」

「そーだそーだ!僕、玲央くんのこと大嫌いだからどっか行ってよね!」

「……美桜ちゃん、あいつに何もされてない?」

「あ、えっと……うん」

「そっか、よかった」




私のとなりで心配そうな表情を浮かべて声をかけてくれたのが伊織。

そして、今にも稲瀬とケンカしてしまいそうな勢いで言葉づかいの荒い男子が大和。

その大和の横で、相変わらずピョンピョン飛び跳ねている僕っ子の男子が陽太。




三人とも、初めて見る顔だった。

でも、不思議と怖いと思わない。

むしろ、こうして私の元へ駆けつけてくれて、すごくホッとしているくらいだ。







「別に何も?俺はただ、お前達のお姫様とちょっと話をしていただけだから」

「……話って、何?」

「そんな怖い顔すんなよ、伊織」

「……」

「俺と結婚しなよって、提案しただけだ」

「……!」





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