結婚なんて、ゼッタイお断り!
「そろそろお昼休み終わるね。教室まで送るよ」
「……いい。一人で行ける」
「じゃあ邪魔にならないよう、うしろをついて行こうかな」
「来ないでいいってば」
「俺を安心させるためだと思って、ね?」
伊織はそう言って笑って、遠くの方で私を見守っている。
私の中学校生活も、変わらずずっと一人なんだと思っていた。
でも、そうじゃないみたい。
理由はどうであれ、今、ここには私の味方が少なくとも三人はいる。
それがなんだかすごく、心強いと思ったんだ──。