結婚なんて、ゼッタイお断り!
第4話:アイツらにドキドキなんてしない!(はず)
*隠れオオカミ君の本音*
***
──ピピピピピピッ!
久しぶりに聞く、朝の激しい目覚まし時計の音。
ゴールデンウィークの休暇を終えて、今日からまた学校がはじまる。
私の朝のルーティンは、もうずっと変わらない。
毎朝六時に起きて、身支度を整えたあとに大量の朝ごはんを作っていく。
私とおじいちゃんの分に加えて、大安寺にいる家族の分も用意してあげるんだ。
小学生のときは料理がすごく下手くそで、家族のみんなに手伝ってもらいながらなんとか作っていたけど、今では私一人でなんだってできちゃう。
料理は私の密かな得意分野になった。
「(今日から伊織達の分も作ってあげなくちゃ……だよね)」
眠たい目をこすって、体を起きあがらせようとしたとき。
「うーん、僕まだ寝る……」
「よ、陽太!?」