歪んだ月が愛しくて1
序章

人間は食べても美味しくありません。






あの日のことは正直あまり覚えていない。





でも頭に焼き付いて離れないものがある。





辺りに充満する錆びた血の臭いと地面を打ち付ける大粒の雨。


そして胸糞悪い笑みを浮かべながら俺の大切なものを汚い足で踏み付ける―――アイツだけ。




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