歪んだ月が愛しくて1
「もっと自覚してよ!リカは綺麗なんだよ!可愛いんだよ!眼鏡取ったら最強なんだよ!眼鏡のままでも可愛いけどさ!」
「どっちだよ」
どっちでもいいけどさ。
「つまり立夏なら何でもいいんだろう」
「やっぱり未空くんが隊長だね」
「だな」
「当たり前じゃん!そこは譲らないよ!」
「いやいや、譲るとか譲らないの話じゃなくて。俺は綺麗でも可愛くもないんだからそう言うのはいらないから」
「ここまで言ってもまだ自覚してない!」
「これは長期戦になりそうですな」
「フリじゃねぇから余計質が悪い」
「立夏くんだもん。仕方ないよ」
「え、そこ納得すんの?」
「もうリカの意見は聞きません。はい、防衛隊けっせーい」
「いやだから意味分かんねぇって!」
「じゃあ非公認ってことで」
「何か親衛隊みたいだね」
「あんな連中と一緒にすんなよ」
「じゃあ親衛隊との違いは?」
「親衛隊は影から見守る会で俺達防衛隊は表立って守る会!」
「一緒じゃん」
「細かいことは気にしないの」
「気にするよ…」
未空達は俺の言葉に耳を傾けることなく話を続ける。
どうやら防衛隊を作ることは決定らしい。そんなもん必要ないのに…。
「じゃあ俺が隊長で、頼稀が副隊長ね」
「おい、誰がいつやるって言った?」
「さっき!」
「言ってねぇよ」
「たいちょー、俺達は?」
「会員番号003と004」
「まんまじゃん」
「じゃあ僕が003ね」
わいわいと談笑する4人の輪に入ることが出来ず仕方なく授業で使うはずだった教材を机の中に仕舞う。
すると机の中で何かに触れた。