「おかえり理穂」


スルメをくわえた南が、ビールの到着を待ってましたと言わんばかりに笑顔で立ち上がった。


「あれ、松崎さんは?」


一緒に出掛けたはずの松崎の姿がないのに気付き、南が訊く。


「…帰った」


「え、なんで!夜はこれからなのにさ」


南はブツブツ文句を言いながら、理穂からコンビニ袋を受け取った。


理穂は靴を脱ぎながら、玄関横に掛けてある鏡をみた。


顔、少し赤いな…。


火照った頬にそっと触れる。


これって、きっとお酒のせいじゃないわよね…。


「何してんの?早くおいでよ」


南に呼ばれ、理穂は慌てて部屋に入っていった。





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