Drive Someone Nuts


 日課のようにあの子のSNSを見て、とうとう遠目から見てみようと思った。我に返ったのだろうか、あの投稿は一瞬で消された。あの子の彼氏という存在が憎かったがこの時まだ近寄りたいとは思わなかったのだ。どこの高校か知っていて、帰り道も知っていた。最近は暗くなるのが早くなり、心配もしていた。あの子は大分先を歩いていた。母親とは面影がある程度で幸薄そうなオーラは遺伝かもしれないと思った。時々後ろを振り返り、鞄をぎゅっと持ち警戒していた。もしかしたら後をつけているのがばれたのかもしれない、そう思ったら俺のもう少し前方に同じような制服を着た男がいた。あれは。

 あの子の彼氏。

 どことなく目が血走っていた。ただならぬ不穏な雰囲気だった。制服ではなく、ウィンドブレーカーを羽織っている。ポケットに手を出したり入れたりしている。何かしようとしている、そう直感した矢先あの子は走り出した。同じように走り出そうとするから俺は彼氏のほうに走って腕を掴んだ。愕然とした顔をして振り返った。
< 29 / 31 >

この作品をシェア

pagetop