前世での幼なじみ

第15話『新しい未来へ』

〇 まりなの部屋(朝) 柱
(祐介が……私のこと、好き?)
翌朝、まりなはベッドの上で布団を抱きしめたまま悶えていた。
(昨日のあれって……もう私たち、付き合ってるってこと!?)
祐介の「もうお前を放したくない」という言葉が、何度も頭の中でリフレインする。
(夢じゃないよね……?)
顔が熱くなりすぎて、布団の中でじたばたと足を動かす。
(でも……もし本当に付き合うなら、ちゃんと確認しなきゃ)
そう思いながら、まりなは学校へ向かった。
〇 学校・廊下(朝) 柱
学校に着くと、廊下で祐介の姿を見つけた。
昨日までは気まずさがあったはずなのに、今は違う。
(私、ちゃんと祐介に向き合うって決めたんだから)
そう思いながら、まりなは意を決して祐介に近づく。
まりな「祐介、おはよう!」 セリフ
すると、祐介は少し驚いたような顔をしたあと、小さく頷いた。
祐介「……おう、おはよ」 セリフ
(……なんか、ちょっと照れてる?)
いつもより視線を合わせるのが少しぎこちない。
でも、まりなにとっては、それが嬉しかった。
〇 学校・屋上(昼休み) 柱
まりなは修市と麻紗子に呼び出された。
修市「で、お前らどうなった?」 セリフ
修市がにやにやしながら尋ねる。
まりな「ど、どうって……」 セリフ
麻紗子「告白、成功したの?」 セリフ
麻紗子も少し興味深そうに聞いてくる。
まりなは思わず頬を染めながら、こくんと頷いた。
まりな「……うん」 セリフ
修市「え、マジで?」 セリフ
修市の表情が一瞬で驚きに変わる。
修市「うわー、本当に付き合うことになったのか!」 セリフ
麻紗子「まあ、あの流れならそうなるわよね」 セリフ
麻紗子は冷静に納得している。
修市は「おめでとう!」とまりなの肩を叩いたあと、ニヤリと笑った。
修市「じゃあさ、今度みんなでダブルデートしようぜ!」 セリフ
まりな「はぁ!?」 セリフ
麻紗子「え、面白そう」 セリフ
まりな「ちょ、ちょっと待ってよ!」 セリフ
(まだそんな発展まで考えてなかったのに……!)
〇 下校途中(夕方) 柱
放課後。
まりなはもう一度、祐介とちゃんと話したかった。
だから、下校途中の彼を呼び止める。
まりな「祐介!」 セリフ
祐介「ん?」 セリフ
まりな「えっと……私たちって、その……ちゃんと、付き合ってるんだよね?」 セリフ
そう言うと、祐介は一瞬目を見開いて——
そして、まりなの頭を軽くぽんっと叩いた。
祐介「何言ってんだよ。俺が好きだって言ったんだから、そうに決まってんだろ」 セリフ
まりな「……っ!」 セリフ
まりなの顔が一気に真っ赤になる。
(この人、こういうときだけ素直になるんだから……!)
だけど、それがすごく嬉しくて、まりなもそっと祐介の袖を握る。
まりな「……じゃあ、これからもずっと一緒にいてくれる?」 セリフ
その問いに、祐介は少しだけ微笑んで、まりなの手をそっと握り返した。
祐介「当たり前だろ」 セリフ
(祐介となら、もう迷わない——)
そう思いながら、まりなは彼の手のぬくもりをぎゅっと確かめる。
——前世では救えなかったけれど、今世では一緒に生きる。
そんな未来を信じて、二人は並んで歩き出した——。
——END——

< 15 / 15 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

初恋はまだ終わらない、隣の席で

総文字数/56,445

恋愛(ラブコメ)23ページ

第8回ベリーズカフェ恋愛小説大賞エントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
十年前、何も言わず町を去った初恋の人が、職場の撮影担当として戻ってきた。 生活情報誌の特集「ノンフィクションの恋物語」で、商店街の夫婦や家族の話を聞くたび、遠くのものだと思っていた恋が、毎日のすぐそばにあると気づいていく。 うますぎるのに硬い写真を撮る明と、守られる役から抜け出して、任される側になりたい編集者の麻美。喫茶店「文明」、古いアップライトピアノ、町の人たちの小さなぬくもりに背中を押されながら、二人は言えなかった過去と向き合い、大人になってもう一度、自分の言葉で恋を選び直していく。 笑えて、じんわり温かい読後感の恋愛小説です。
私を買ってくれた人は、世界を動かす男でした

総文字数/0

恋愛(ラブコメ)0ページ

第8回ベリーズカフェ恋愛小説大賞エントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
 閉店寸前の老舗ドレス工房で働く響は、工房ごと買い取った若き実業家・真叶と出会います。  派手で軽く見えるのに、危ない場所も、不利益も、響が傷つく前に先回りして潰してしまう男。けれどその守り方は、やさしさと支配の境目を何度も踏み越え、響を苛立たせます。  舞台は、箱根寄りの山の中腹にある旧女学校跡地。霧の入る教室、夜の温水プール、黄色い宝石トリフェーン、破れたドレスの裾、そして昔の少女が残した恋日記。過去と現在が交差する場所で、二人はぶつかり合いながら少しずつ惹かれていきます。  けれど周囲には「買われた女」という噂が広がり、響は恋心と、自分の仕事の名前を奪われる痛みのあいだで揺れます。  守られるだけでは終わりたくないヒロインと、守ることしか知らなかったハイスペ男子が、傷を隠さず光へ変えていく物語です。
ラベンダーミストムーンストーンの花嫁

総文字数/66,063

恋愛(ラブコメ)20ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 湾岸の高級ホテルで、マカロン職人の彼女がやらかしたのは――支配人候補の「超大事な資料」を水浸しにする失態。  怒鳴られる覚悟で頭を下げたら、返ってきたのは低い声の「結婚してくれない?」でした。しかも期限つき、同居つき、台所の皿洗い共同作業つき。  肩書きも値段も違いすぎる二人が、同じ冷蔵庫を開けて、同じ布巾で手を拭いて、言いそびれていた「ありがとう」を練習していく物語です。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop