だから、あたしは
5 いざ、野球部へ
そして、転校一週間が経過したのだが、放課後。あたしの運命が大きく動き始めることになる。
『学園祭の女王コンテスト』というのは学園祭の催しの一つで、クラスを代表して女装の美を競い合うのね。まぁ、男子校ならではのおふざけね。
今年、うちのクラスで誰を推すのか、桃園とあたしと騎士が候補者として名前が上がった。
投票で決めたところ、あたしがぶっちぎりで勝ってしまった。こんなの当然よ。だって、あたしは本物の女の子なんだもの。男の桃園や騎士に負けていられない。
そして、放課後になった。菊太郎は金属バットを担いで歩こうとしている。あたしは菊太郎を引き止めて質問していく。
「ええー、菊太郎って野球部なの?」
「ああ、そうだ。騎士もそうだよ。うちの野球部は一年生の部員が極端に少ないんだ。だから騎士が、いつもシンデレラみたいにこき使われているよ。おまえも、どこかの部に入るべきだぜ。部活をするとポイントが増えるんだぜ」
「ポイントって何のこと?」
「うちの学園は何でもいいから部活動をすると進学に有利になるんだ。成績として加点されるのさ。楽なのは天文学部とか映画観賞部だな。実は、桃園も、昔は野球部に入っていたんだけどさぁ、あいつ、ぜんぜん向いてなくて辞めちまった」
「えーーーっ、意外! 桃園が野球をするの? ポジションはどこよ?」
「内野手になりたがってたけど、練習も殆ど出来なくて洗濯係だった。今は、あいつは天文部に入ってるよ」
言いながら、何やら思いついたかのようにポンとあたしの肩を軽妙に叩いた。
「おまえ、うちのマネージャーやれよ! 騎士がマネージャーの仕事をやってるから野球の練習になかなか参加できないんだよな。あいつ、打率高いし才能あるのにさぁ」
きゃっ。それ、とっても面白そう。その場のノリで軽い気持ちで呟いていた。
「それ、僕がやってもいいよ!」
「いずみ! いい子だなぁ。つーか、お姉さんにソックリだな。食べちゃいたいぐらい可愛いよなぁ」
ムギュッ。菊太郎が無邪気に抱きついてきたわ。いやーん。これじゃ、セクハラになっちゃうよ。でも、プーさんみたいな菊太郎だから許してあげる。無邪気に弾ける菊太郎はいい奴なんだけど、汗のニオイがキツイ。
デオドラント剤をかけたいわ。なーんことを思いながら尋ねていた。
「菊太郎は、僕のお姉ちゃんのことを気に入ったの? あたしの姉さんの、どこが良かったの?」
しかし、これって、あたしのどこがいいのって聞いているのと同じなんだけどね。ふふっ。あたしって、我ながら図々しいわ。
「おう。モデルみたいに細い脚と上品な貧乳が美しかったぞ」
「ふうん。巨乳に興味ないの?」
「ないない。全くないぜ! 俺は乳牛みたいな胸は嫌いなんだ。理想はパリコレのモデルなんだ。妖精みたいな人がいい」
『学園祭の女王コンテスト』というのは学園祭の催しの一つで、クラスを代表して女装の美を競い合うのね。まぁ、男子校ならではのおふざけね。
今年、うちのクラスで誰を推すのか、桃園とあたしと騎士が候補者として名前が上がった。
投票で決めたところ、あたしがぶっちぎりで勝ってしまった。こんなの当然よ。だって、あたしは本物の女の子なんだもの。男の桃園や騎士に負けていられない。
そして、放課後になった。菊太郎は金属バットを担いで歩こうとしている。あたしは菊太郎を引き止めて質問していく。
「ええー、菊太郎って野球部なの?」
「ああ、そうだ。騎士もそうだよ。うちの野球部は一年生の部員が極端に少ないんだ。だから騎士が、いつもシンデレラみたいにこき使われているよ。おまえも、どこかの部に入るべきだぜ。部活をするとポイントが増えるんだぜ」
「ポイントって何のこと?」
「うちの学園は何でもいいから部活動をすると進学に有利になるんだ。成績として加点されるのさ。楽なのは天文学部とか映画観賞部だな。実は、桃園も、昔は野球部に入っていたんだけどさぁ、あいつ、ぜんぜん向いてなくて辞めちまった」
「えーーーっ、意外! 桃園が野球をするの? ポジションはどこよ?」
「内野手になりたがってたけど、練習も殆ど出来なくて洗濯係だった。今は、あいつは天文部に入ってるよ」
言いながら、何やら思いついたかのようにポンとあたしの肩を軽妙に叩いた。
「おまえ、うちのマネージャーやれよ! 騎士がマネージャーの仕事をやってるから野球の練習になかなか参加できないんだよな。あいつ、打率高いし才能あるのにさぁ」
きゃっ。それ、とっても面白そう。その場のノリで軽い気持ちで呟いていた。
「それ、僕がやってもいいよ!」
「いずみ! いい子だなぁ。つーか、お姉さんにソックリだな。食べちゃいたいぐらい可愛いよなぁ」
ムギュッ。菊太郎が無邪気に抱きついてきたわ。いやーん。これじゃ、セクハラになっちゃうよ。でも、プーさんみたいな菊太郎だから許してあげる。無邪気に弾ける菊太郎はいい奴なんだけど、汗のニオイがキツイ。
デオドラント剤をかけたいわ。なーんことを思いながら尋ねていた。
「菊太郎は、僕のお姉ちゃんのことを気に入ったの? あたしの姉さんの、どこが良かったの?」
しかし、これって、あたしのどこがいいのって聞いているのと同じなんだけどね。ふふっ。あたしって、我ながら図々しいわ。
「おう。モデルみたいに細い脚と上品な貧乳が美しかったぞ」
「ふうん。巨乳に興味ないの?」
「ないない。全くないぜ! 俺は乳牛みたいな胸は嫌いなんだ。理想はパリコレのモデルなんだ。妖精みたいな人がいい」