だから、あたしは
「あのさ、聞いたぜ。おまえは女の子の心を持っている男の子なんだよな? じぃさんが、電話で話している声を聞いてしまったんだよ。性同一性障害の子供が、どうのこうのって相談していたよな」
あたしはサラサラのロングヘア。ダップリした綿のシャツとハーフパンツという服装。騎士の目には、トランスジェンダー見えるらしい。
ふう、誤解だよ。
あたしが秘かに拗ねていると、彼が、まじまじと見つめ始めた。
「うーん、惜しいよなぁー。おまえが女なら好みのタイプなんだけどなぁ」
綺麗な白い歯をこぼしながらカラッと笑っているけど、そこまで、ハッキリと褒められるとドキッとしてしまう。
ちなみに、あたしのパパは、こいつの祖父に向けてこう伝えている。騎士の祖父の騎士半蔵はこれから行く学校の理事長なのだ。
『いずみは色々と問題を抱えています。女の子になりたいと思っているのです。今の学校でいじめられているので日本で育ててやりたいと考えました。言葉使いや、その他、色々とおかしなところがありますが、暖かく見守っていただけますか』
とまぁ、このようにして、 娘の為に言葉巧みに嘘をついているんだけど。
ほんと、これには色々と訳があるのよ。
それにしても面倒だわ。こいつは、何かと保護者気取りで忠告しようとする。
「俺の前では、あたしって言ってもいいけどさ、学校では気を付けろよ。苛められたりしねぇけど、からかわれちまうぞ。つーか、いずみ、お皿を洗ったら布巾で拭けよ」
フン。同学年なのに、いちいち俺様口調なのよね。ほんと、憂鬱だよ……。こんなに説教臭くて距離感の近い奴と同居なんてマジでついてない。
☆
そして、三日後の夕刻、ちょっとしたハプニングに見舞われた。
急激に暗雲が立ち昇り、ザーッと地面を刺すように大粒の雨が降り出した。あたしは、ちょうど裏庭にいて、濡れるのは嫌だから中に入ろうとしていたんだけど。
「いずみーーーー、雨だぞ! 洗濯物を入れておいてくれよなぁ! ほら、急げ!」
騎士が、母屋の二階の窓から身を乗り出しながら、身振り手振りをまじえながら怒鳴っている。離れの縁側の近くに洗濯物を干す場所があるので洗濯物を回収していくことにした。面倒臭いけれど、下宿している身の上だから仕方あるまい。
豪雨の中を両腕を広げて白いシーツを取り外すけれども、その時、脇腹を刺すような痛みが走った。なに、これ、どういうこと!
とりあえず、すべての洗濯物を縁側に投げ込み、そのまま、縁側に座リ込みTシャツをパタパタと揺らすと、シャツの内側から大きなムカデがゴソゴソと出てきたものだから目を引ん剥いて叫んだ。
「いやーーーーーーーーーーーーっ! ムカデに噛まれたーーー」
あたしはサラサラのロングヘア。ダップリした綿のシャツとハーフパンツという服装。騎士の目には、トランスジェンダー見えるらしい。
ふう、誤解だよ。
あたしが秘かに拗ねていると、彼が、まじまじと見つめ始めた。
「うーん、惜しいよなぁー。おまえが女なら好みのタイプなんだけどなぁ」
綺麗な白い歯をこぼしながらカラッと笑っているけど、そこまで、ハッキリと褒められるとドキッとしてしまう。
ちなみに、あたしのパパは、こいつの祖父に向けてこう伝えている。騎士の祖父の騎士半蔵はこれから行く学校の理事長なのだ。
『いずみは色々と問題を抱えています。女の子になりたいと思っているのです。今の学校でいじめられているので日本で育ててやりたいと考えました。言葉使いや、その他、色々とおかしなところがありますが、暖かく見守っていただけますか』
とまぁ、このようにして、 娘の為に言葉巧みに嘘をついているんだけど。
ほんと、これには色々と訳があるのよ。
それにしても面倒だわ。こいつは、何かと保護者気取りで忠告しようとする。
「俺の前では、あたしって言ってもいいけどさ、学校では気を付けろよ。苛められたりしねぇけど、からかわれちまうぞ。つーか、いずみ、お皿を洗ったら布巾で拭けよ」
フン。同学年なのに、いちいち俺様口調なのよね。ほんと、憂鬱だよ……。こんなに説教臭くて距離感の近い奴と同居なんてマジでついてない。
☆
そして、三日後の夕刻、ちょっとしたハプニングに見舞われた。
急激に暗雲が立ち昇り、ザーッと地面を刺すように大粒の雨が降り出した。あたしは、ちょうど裏庭にいて、濡れるのは嫌だから中に入ろうとしていたんだけど。
「いずみーーーー、雨だぞ! 洗濯物を入れておいてくれよなぁ! ほら、急げ!」
騎士が、母屋の二階の窓から身を乗り出しながら、身振り手振りをまじえながら怒鳴っている。離れの縁側の近くに洗濯物を干す場所があるので洗濯物を回収していくことにした。面倒臭いけれど、下宿している身の上だから仕方あるまい。
豪雨の中を両腕を広げて白いシーツを取り外すけれども、その時、脇腹を刺すような痛みが走った。なに、これ、どういうこと!
とりあえず、すべての洗濯物を縁側に投げ込み、そのまま、縁側に座リ込みTシャツをパタパタと揺らすと、シャツの内側から大きなムカデがゴソゴソと出てきたものだから目を引ん剥いて叫んだ。
「いやーーーーーーーーーーーーっ! ムカデに噛まれたーーー」