だから、あたしは
今まで見せた事がないほどの憤怒の声だった。その顔に気圧されそうになる。
「本田、あいつ、マジで死ねばいいのに!」
口惜しさを噛み締めて目を鋭く細めて憤っている。あたしの為にこんなにも心を痛めている。
あたしは騎士に大切に想われている事が嬉しかった。目頭の辺りから騎士への想いがジワリと溢れてきて胸がキュンとなる。ギリギリの域まで張り詰めていた弦のようなものが張り詰めて震えている。もう抑えられない。どうしても抑えられない衝動が突き上げている。
あたしは騎士が好きなんだわ……。
甘いときめきが胸に溢れきて、あたしは、この衝動に抗えなくなり、騎士の頬に両手を添えて唇を重ねていた。だって、どうしてもキスしたいんんだもの。
心の底から好きだと伝えたかった。あなたの魂に触れたいと心が叫んでいる。唇を重ねたまま、あたしは涙をこぼしていた。
ああ、ありがとう。彼は静かに受け止めている。あたしが、あまりにも不憫だったから逆らえなったのかもしれない。
「……ご、ごめんなさい」
我に返るとバッと顔を背けていた。やだ。どうしよう。キスしちゃったよ。動悸が激しさを増して眩暈がしてきたよ。
目を合わすことが出来なかった。あたしは隠れるかのようにベッドに滑り込むと。そして、バッと衝動的に布団を顔まで被っていく。
「ごめんね。本当にごめんなさい! 今のは忘れてね。お、お願いだ。こんなの忘れて」
布団の隙間からチラリと覗き見ると彼は口を押さえたまま黙って立ち尽くしていた。
怒っているのだろうか。微妙な沈黙が続いている。目には見えない不安定な空気が二人の間に流れていたのだ。耐えられなくなってしまい、あたしは子供みたいにヒックヒックと泣き出していた。
どうしよう。嫌われちゃったのかな! 口をきいてくれないかもしれないな。
「ごめんなさい、騎士、ごめんなさい。あたし、騎士のこと好きになの」
すると、騎士が、ポンと布団をはたきながら慰めるかのように言った。
「そうか。ありがとう」
言いながら、あたしの顔に手を添えて微笑してる。彼は、迷いながら何か言おうとしている。
「いずみ……。俺も……」
少しずつ騎士の顔が近付いている。ああ、息がかかるほどに近い。とても近い。微かに鼻先が触れそうになっている。時間が止まったかのように見つめ合っていく。騎士の唇が何かを告げようと半開きになっている。その時。階下で乱暴な音が響いたのである。
あたしは、腹の底からビクッとした目を大きく見開いたのだった。
「やだ。まさか、泥棒?」
「本田、あいつ、マジで死ねばいいのに!」
口惜しさを噛み締めて目を鋭く細めて憤っている。あたしの為にこんなにも心を痛めている。
あたしは騎士に大切に想われている事が嬉しかった。目頭の辺りから騎士への想いがジワリと溢れてきて胸がキュンとなる。ギリギリの域まで張り詰めていた弦のようなものが張り詰めて震えている。もう抑えられない。どうしても抑えられない衝動が突き上げている。
あたしは騎士が好きなんだわ……。
甘いときめきが胸に溢れきて、あたしは、この衝動に抗えなくなり、騎士の頬に両手を添えて唇を重ねていた。だって、どうしてもキスしたいんんだもの。
心の底から好きだと伝えたかった。あなたの魂に触れたいと心が叫んでいる。唇を重ねたまま、あたしは涙をこぼしていた。
ああ、ありがとう。彼は静かに受け止めている。あたしが、あまりにも不憫だったから逆らえなったのかもしれない。
「……ご、ごめんなさい」
我に返るとバッと顔を背けていた。やだ。どうしよう。キスしちゃったよ。動悸が激しさを増して眩暈がしてきたよ。
目を合わすことが出来なかった。あたしは隠れるかのようにベッドに滑り込むと。そして、バッと衝動的に布団を顔まで被っていく。
「ごめんね。本当にごめんなさい! 今のは忘れてね。お、お願いだ。こんなの忘れて」
布団の隙間からチラリと覗き見ると彼は口を押さえたまま黙って立ち尽くしていた。
怒っているのだろうか。微妙な沈黙が続いている。目には見えない不安定な空気が二人の間に流れていたのだ。耐えられなくなってしまい、あたしは子供みたいにヒックヒックと泣き出していた。
どうしよう。嫌われちゃったのかな! 口をきいてくれないかもしれないな。
「ごめんなさい、騎士、ごめんなさい。あたし、騎士のこと好きになの」
すると、騎士が、ポンと布団をはたきながら慰めるかのように言った。
「そうか。ありがとう」
言いながら、あたしの顔に手を添えて微笑してる。彼は、迷いながら何か言おうとしている。
「いずみ……。俺も……」
少しずつ騎士の顔が近付いている。ああ、息がかかるほどに近い。とても近い。微かに鼻先が触れそうになっている。時間が止まったかのように見つめ合っていく。騎士の唇が何かを告げようと半開きになっている。その時。階下で乱暴な音が響いたのである。
あたしは、腹の底からビクッとした目を大きく見開いたのだった。
「やだ。まさか、泥棒?」