残念姫、王子に溺愛される
『カッコ良くて、スマート。
賢いし、女性の扱いも上手い。
僕が女性だったら、絶対惚れる(笑)』
そんな緋月の言葉を思い出しながら、恋羽は(その通りだ!)と微笑み見上げていた。
服やバッグなどを見て回る。
「恋羽、欲しい物ない?」
「あ、いえ!
見てるだけで十分です!」
「そう?
何でも買ってあげるよ?」
「いいんです、本当に!」
休みの日は何をしてるの?と聞くと、手芸ばっかりしてると言っていた恋羽。
でもデパートにもよく足を運び、デザインや形などを参考していると言っていた。
「…………恋羽は、欲がないね…」
微笑みながら、色んな服などを見ている恋羽にポツリと呟いた歩稀。
「え?
欲…ですか?」
「うん。
恋羽って、僕に何もねだらないから。
恋羽みたいな人、初めて!」
「えーと……今までの彼女さんは、ねだってたんですか?」
「そうだね(笑)
服とかバッグとか…
特に財閥の令嬢達なんかだと、金額も一桁多い(笑)」
「それ…悲しいですね……」
苦笑いの歩稀に、切なく瞳を揺らし見上げる。
「え?」
「歩稀さんはお財布じゃない」
「そうだね(笑)」
「交際していて私が一番欲しいモノは、服やバッグじゃなくて、その方との時間です」
「え……」
(時間?)
「こんな風に手を繋いでデパートを歩くとか、公園の中をお散歩するとかでいいんです。
物より、思い出というか…
そうゆう、お互いを知り合う時間が欲しい。
見つめ合ったり、沢山お話したり、キス/////したり…」
「……/////」
(可愛い…可愛いな…!)
あぁ…だからか…
だから僕は、こんなに恋羽が全てが愛おしいんだ!
「あ!でも待って…
お誕生日とかは、違います(笑)
欲しい物、ねだるかもです!」
「え?(笑)
フフ…そうだね!
そうしてほしいな!(笑)」
テイクアウトのコーヒーを買って、外にあるベンチに並んで座る。
「歩稀さん、疲れてませんか?」
不意に恋羽がそんなことを言い出す。
「え?」
「私、楽しくて連れ回しちゃったから…」
「フフ…全然!
僕も楽しかったよ!」
「良かった…
フフ…さっきも話しましたけど、歩稀さんと歩くの楽しいです!」
少し興奮したような恋羽に微笑み返す、歩稀。
優しく、頭を撫でた。
すると、恋羽の瞳が切なく翳った。
賢いし、女性の扱いも上手い。
僕が女性だったら、絶対惚れる(笑)』
そんな緋月の言葉を思い出しながら、恋羽は(その通りだ!)と微笑み見上げていた。
服やバッグなどを見て回る。
「恋羽、欲しい物ない?」
「あ、いえ!
見てるだけで十分です!」
「そう?
何でも買ってあげるよ?」
「いいんです、本当に!」
休みの日は何をしてるの?と聞くと、手芸ばっかりしてると言っていた恋羽。
でもデパートにもよく足を運び、デザインや形などを参考していると言っていた。
「…………恋羽は、欲がないね…」
微笑みながら、色んな服などを見ている恋羽にポツリと呟いた歩稀。
「え?
欲…ですか?」
「うん。
恋羽って、僕に何もねだらないから。
恋羽みたいな人、初めて!」
「えーと……今までの彼女さんは、ねだってたんですか?」
「そうだね(笑)
服とかバッグとか…
特に財閥の令嬢達なんかだと、金額も一桁多い(笑)」
「それ…悲しいですね……」
苦笑いの歩稀に、切なく瞳を揺らし見上げる。
「え?」
「歩稀さんはお財布じゃない」
「そうだね(笑)」
「交際していて私が一番欲しいモノは、服やバッグじゃなくて、その方との時間です」
「え……」
(時間?)
「こんな風に手を繋いでデパートを歩くとか、公園の中をお散歩するとかでいいんです。
物より、思い出というか…
そうゆう、お互いを知り合う時間が欲しい。
見つめ合ったり、沢山お話したり、キス/////したり…」
「……/////」
(可愛い…可愛いな…!)
あぁ…だからか…
だから僕は、こんなに恋羽が全てが愛おしいんだ!
「あ!でも待って…
お誕生日とかは、違います(笑)
欲しい物、ねだるかもです!」
「え?(笑)
フフ…そうだね!
そうしてほしいな!(笑)」
テイクアウトのコーヒーを買って、外にあるベンチに並んで座る。
「歩稀さん、疲れてませんか?」
不意に恋羽がそんなことを言い出す。
「え?」
「私、楽しくて連れ回しちゃったから…」
「フフ…全然!
僕も楽しかったよ!」
「良かった…
フフ…さっきも話しましたけど、歩稀さんと歩くの楽しいです!」
少し興奮したような恋羽に微笑み返す、歩稀。
優しく、頭を撫でた。
すると、恋羽の瞳が切なく翳った。