残念姫、王子に溺愛される
ベッドに優しく下ろし、歩稀が両足で恋羽を挟み向かいに座る。

「……/////」
今から何をするのか分かり、恋羽は顔を真っ赤にしながら緊張していた。

「さっきみたいに、キスしようね」
恋羽の口唇をなぞる、歩稀。

「あ、あの!」

「ん?」

「私…その…//////」

「うん」

「あんまり、経験なくて…」

「うん」

「なのでその…う、上手く出来なかったらごめんね…?」

「恋羽は、僕のこと好きでいてくれてるんだよね?」

「もちろん!」

「結婚したいってくらいに、好きなんだよね?」

「うん!」

「だったら、そのままで良いんだよ?」

「うん//////」

「僕が、全部受けとめるから。
恋羽は、僕が好きって気持ちを“そのままぶつけてくれればいい”」

歩稀の顔が近づいて、恋羽はゆっくり目を瞑った。
口唇が重なって、深くなって舌が絡んでくる。

恥ずかしい。
でも、気持ち良くて止まらない。

そのままベッドに沈むように優しく押し倒された。

歩稀の手がブラウスのボタンにかかるだけで、緊張で身体が強張った。

「恋羽、怖い?」
歩稀が顔を覗き込んで、優しく頭を撫でた。

恋羽は首を横に振り「緊張…してるだけ…」と歩稀を見つめ返した。

「じゃあ…僕が先に脱ぐね」
そう言って、歩稀が着ていた服を脱いでベッドの下に落とした。
上半身裸の歩稀。
程よく筋肉がつき、引き締まった身体。
とても綺麗で、見惚れてしまう。

「……/////」

「恋羽も脱がしてい?」

恋羽は顔を赤らめて、ゆっくり頷いた。

服を脱がされ、歩稀が「綺麗な身体だね//////」と微笑んだ。

身体中に歩稀のキスが落ちてきて、時折強く吸い付かれてキスマークがついていく。

歩稀が触れるところや、吸い付かれるところが気持ち良くて自然と甘い声が出てしまう。
恋羽は恥ずかしくて、腕で顔を隠した。

「恋羽」

「あ…//////」
手を取られて、指を絡められた。

「隠さないで?
いつも、僕のことジッと見つめててくれてるでしょ?
僕を見てて?」

そして………ゆっくり繋がった。
シワが寄る恋羽の眉間にキスを落とす、歩稀。

「大丈夫?」

「ん…平気…」

「ごめん、恋羽」

「え?どうして、謝るの?」

「恋羽辛そうなのに、僕は恋羽と繋がれたことが嬉しい」

「辛くないよ?
ほんとだよ。
…………とっても、幸せ…//////」

恋羽が微笑むと、歩稀も嬉しそうに笑った。

二人はその日、幸せな長い夜を過ごした。


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