呪われた死神皇帝は、亡霊の愛し子に愛を囁けない
「それが欲しいのか」
「……難しいと、わかっています。ですが……」
「いいだろう」
彼に拒絶されるとばかり思っていたイブリーヌは、思わず目を見張った。
「俺を一体、なんだと思っているんだ……」
夫は妻の驚く様子が不愉快極まりなかった様子で、悪態をつきながら店主と交渉を始める。
「このバレッタに取り憑いていた悪しき魂は、彼女が取り除いた」
「そ、そんなこと……! できるはずが……!」
「とにかく、これは押収させてもらう」
「し、しかし!」
「いくら欲しい」
「はい?」
「言い値で買ってやる」
どうやら、妻を喜ばせるためなら金に糸目をつけないと言う話は、冗談ではなく本気であったようだ。
オルジェントは困惑する店主に小切手を差し出すと、さらさらとペンを動かして金額を記入する。
「こ、これは……! まさか、本当に……?」
その金額は女性が驚くほど、高額なようだ。
彼は信じられない気持ちでいっぱいの店主を冷たい瞳で見下すと、黒薔薇のバレッタを手にして不思議そうにそのやり取りを見つめていた妻を抱き上げた。
「……難しいと、わかっています。ですが……」
「いいだろう」
彼に拒絶されるとばかり思っていたイブリーヌは、思わず目を見張った。
「俺を一体、なんだと思っているんだ……」
夫は妻の驚く様子が不愉快極まりなかった様子で、悪態をつきながら店主と交渉を始める。
「このバレッタに取り憑いていた悪しき魂は、彼女が取り除いた」
「そ、そんなこと……! できるはずが……!」
「とにかく、これは押収させてもらう」
「し、しかし!」
「いくら欲しい」
「はい?」
「言い値で買ってやる」
どうやら、妻を喜ばせるためなら金に糸目をつけないと言う話は、冗談ではなく本気であったようだ。
オルジェントは困惑する店主に小切手を差し出すと、さらさらとペンを動かして金額を記入する。
「こ、これは……! まさか、本当に……?」
その金額は女性が驚くほど、高額なようだ。
彼は信じられない気持ちでいっぱいの店主を冷たい瞳で見下すと、黒薔薇のバレッタを手にして不思議そうにそのやり取りを見つめていた妻を抱き上げた。