呪われた死神皇帝は、亡霊の愛し子に愛を囁けない
「ハクマ。今の幻影はなんだ。説明しろ」
『コクマは、イブリーヌのパートナーさ』
「わ、私、の……?」
『僕が死神と呼ばれるオルジェントを支えるように。本来であれば、あの子もイブリーヌのパートナーとして……そばにいるはずだったんだけど……』
白猫は声のトーンを落とし、不穏な空気を醸し出す。
一枚の布だけでは拭き取れきれなかった水気を、ブルブルと左右に勢いよく身体を振って落としたハクマは、悲しそうに目を伏せた。
『イブリーヌが亡霊の女王としてすれば、この世界の消滅に繋がる。人間に加害されるのを恐れたあの子は、自らその時が来るまで。深い眠りにつくことを選んだ』
「……俺のせいだな」
『そうだね。君がイブリーヌの心を不安定にさせたことで、コクマが目覚めさせるきっかけを生み出したのは間違いない』
「そんな……! 陛下は、悪くありません……!」
「自分を責めるな。イブリーヌが不安を抱くほど、悪しき魂達はその想いを利用する」
「は、い……」
オルジェントは彼女を守るように、妻の細い身体を抱き寄せる。
『コクマは、イブリーヌのパートナーさ』
「わ、私、の……?」
『僕が死神と呼ばれるオルジェントを支えるように。本来であれば、あの子もイブリーヌのパートナーとして……そばにいるはずだったんだけど……』
白猫は声のトーンを落とし、不穏な空気を醸し出す。
一枚の布だけでは拭き取れきれなかった水気を、ブルブルと左右に勢いよく身体を振って落としたハクマは、悲しそうに目を伏せた。
『イブリーヌが亡霊の女王としてすれば、この世界の消滅に繋がる。人間に加害されるのを恐れたあの子は、自らその時が来るまで。深い眠りにつくことを選んだ』
「……俺のせいだな」
『そうだね。君がイブリーヌの心を不安定にさせたことで、コクマが目覚めさせるきっかけを生み出したのは間違いない』
「そんな……! 陛下は、悪くありません……!」
「自分を責めるな。イブリーヌが不安を抱くほど、悪しき魂達はその想いを利用する」
「は、い……」
オルジェントは彼女を守るように、妻の細い身体を抱き寄せる。