純恋〜ひとつの光〜


「ここには耀くんだけ?」

「そうだよ」

「あれ? でもお家は劣悪な環境って言ってなかった!?」

これのどこが?

キョロキョロと見渡す限り贅を尽くした豪華絢爛な造り。

「はは、ここは違うよ。ここは俺の家だから」

「どういうこと?」

「帰りたくないのは実家」

「そ、そうなんだ…」

リビングに通されるとこれまた見た事もないような広さの部屋に開いた口が塞がらない。

そしてところどころには赤のガーベラの花が飾られていた。

あの花は耀くんが飾る為のものだったらしい。

黒やグレーを基調とした洗練されたモダンなデザインのインテリアの中に、赤のガーベラが不思議な事に馴染んでいた。
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