純恋〜ひとつの光〜
「耀。青葉さんを大事にしろよ」

そう言ってお父様は耀の肩をポンと叩くと部屋を出て行こうとする。

「あの…ありがとうございます!」

私は後ろ姿に向かってお礼を言うと、お父様は振り向かずに片手をあげてそのまま行ってしまった。

耀は顔を上げると私の元へと近づいてきてジッと見る。

「綺麗だ。似合ってる」

さっきはお父様と似てると思ったけど、やっぱり全然違う。

「な、なんか…貰っちゃったんだけどこれ…」

「ああ。いいんだ、貰ってやってくれ」

そう言って耀は私をそっと抱きしめる。

耀の香りに包まれて、一気に安心感に満ち溢れるのを胸の奥で感じた。

やっぱりこの腕の中が一番安全で一番落ち着く。

「耀…私…」

「青葉、ちょっと一緒に来てくれるか?」

勝手に一人で出掛けてしまった事を謝りたかったけど遮られてしまった。

「え?」

「これから組の会合があるんだ」

だから今日は皆んないなかったのか。

「そこで青葉を紹介したい。親父もそう思ってここに連れてきたんだろう」

「ええ!? 私、何すればいいの!?」

つい声を上げてしまう。
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