純恋〜ひとつの光〜
「もうキスしていい?」

耀は私の肩に腕を伸ばして顔を覗き込んでくる。

なんだか改めて言われると恥ずかしい。

私は返事の代わりにチュっとひとつ自分からキスをする。

するとすかさず顔を押さえ込まれ深いキスが落とされた。

「んっ…」

耀の薄い唇のどこからこんな情熱的なキスが繰り広げられるのか毎回不思議に思う。

時折り見つめ合いながらゆっくりと耀とのキスに酔いしれた。

「はぁ…、だめだ。止まらなくなるわ」

そう言って唇が離れたかと思えばぎゅーっと抱きしめられる。

「せっかく着物着てるし出かけようか?」

「んー? でもどこに?」

「そうだな…」

二人で、んー?と考えるもなかなか出てこない。

私は正直もう家に帰りたい。

そして耀を見ると、たぶん耀もそうなんだと思った。

「あー…、帰りたい?」

耀も気づいたようだ。

結局家に帰る事にした私たちは、耀が丁寧に着物を脱がせてくれてこのままここで保管してもらう事にして、さっさと帰った。
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