純恋〜ひとつの光〜


俺はそれを見て目を大きく開ける。

「これは…」

「ああ。アイツらの最期だ」

そこには元本妻と尊の亡骸が写っていた。

「それから、お前に言ってなかった事がある」

俺は親父を見る。

「お前の母親の事だが…、本当ならアイツと結婚するはずだった」

「え…?」

何を急に…?

「…愛していた」

親父…

親父を見れば見た事もないような顔をしていた。

金と引き換えに俺を捨てて行ったんじゃなかったのか?

「あの頃、勢力争いが頻発していてどうしても守るためには別れなければならなかった」

初めて聞く。

親父は少し遠くを見ながら思い出すようにひとつひとつゆっくりと話し出した。

「それで、その時こちらの勢力を増やすために元々冷戦状態だったあの女の組を傘下にする必要があったんだ。だからアイツと結婚した」

政略結婚…

「でもその直後に、お前の母親から連絡があって会いに行ったんだ」

どういう事だ…?
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