コドカレ。
act.2 危ない女子高生
急いでカラオケBOXを飛び出すと外はもう薄暗くなってネオンのライトが光出していた。
周りに同い年位の子供の姿は無くて、高校生、それ以上の年代の奴等が集団になって馬鹿みたいな笑い声が遠くに聞こえてくる。
それだけでも俺等の存在は場違いに思えて、怖くなってヒロキの腕を引いて走り出した。
なんだよ……。
なんだよあれ!!
柔らかい唇に音をたてて絡まる舌。
あり得ない位に柔らかい胸に、それに、それに。
されるがままになっちゃったけど、なんだよあの生温かい半端ない感覚と……
マジ意味分かんねー!!
「ヤマト。ちょっ、待てよ!」
なんてヒロキの声でやっと我にかった。
どの位走ったのだろう。
辺りを見渡すと既に見覚えのある団地の中でにいて、もう家の近所だから20分位走り続けてたのかもしれない。
「どうしたんだよ、急に……」
俺の息だけでなく、そう心配してくるヒロキの息も上がっている。
同じ距離を全力疾走で走ってきたのだから、当たり前なのかもしれないけど、俺の場合は違う意味で混乱して息がうまく出来ない。
「お前目赤くね?」
「……っ」
「何かされたのか?」
「……」
唇をギュッと噛み締めて拳を握った。
俺の反応を見て何かを悟ったのか、ヒロキは周囲を見渡してから
「ヤマト、お前。どこまで教えて貰った?」
小さな声でそう聞いてきた。