コドカレ。
次の日──。
「へー竹井さんってアヤの正面に座ってた人でしょ?」
「うん」
「確かにアヤの事ばっかり見てた気がする」
「本当に?」
男を落とす直前って何でこんなに楽しいのだろう。
放課後の教室でこんな話をする私達は、まるでかけひきみたいに恋愛を楽しんでいるようだ。
「あ!メグはどうだった?あの、誠実そうって言ってた人?」
「きたんだけど、ミキんとこにも連絡きたって言ってた!」
「マジで?私今日早速この後、デートだよ!」
なんて笑みを浮かべれば
「幸せオーラいらないしー」
なんてメグはケラケラと笑う。
こんな状態をゲームみたく楽しむ私は本当に浮かれていて。
この後、今までの自分に揚げ足をとられる事になるなんて思ってもいなかった。
「アヤちゃん、こっち」
校門を出たところで、車の窓から竹井さんがこっち向かって手を上げる。
「竹井さん!」
てっきり駅で待ち合わせだと思ってたのに、車で迎えに来てくれたんだ。
早速、助手席に座り込む私に竹井さんは穏やかな口調で口を開いた。
「待ちきれなくて迎えに来ちゃった、迷惑だった?」
「いえ!」
「今日は何処か行きたいところある?」
「えーと。何か美味しいもの食べたいです」
「分かった。んー、アヤちゃんパスタ好き?」
「好きです!」