コドカレ。
駅周辺のお店だからいつ誰に会ってもおかしくない場所ではあるが、このタイミングで何でこいつとまた会わなきゃならないのか。
あの時の惨めな自分を思い出した。
「あの時はごめんな」
本当にそんな事を思っているのか、申し訳なさそうに言葉を続けていく。
「あの日は滅茶苦茶むしゃくしゃしててさ、アヤとは連絡つかねーし」
お前はむしゃくしゃすると、女とヤらなきゃ気がすまないのか。
もう顔も見たくない。私があからさまに怪訝な顔をしているにも関わらず、元彼の口は止まらない。
「悪かったと思ってる。だからまた連絡していい?」
「はぁ?今更無理だし!」
あの後連絡もくれなかったくせに、何で今頃になって声をかけてくるのか。
私が反論したところで、タイミングは悪いものだ。会計を終わらせた竹井さんがお店から出てきた。
「アヤちゃんどうしたの?」
竹井さんは、私と元彼の存在に気付いたに違いない。
「あ……」
"知らない子"
あの時の元彼のセリフが頭をよぎる。
「知らない人です!」
私はそう言って、竹井さんの左腕に飛びこんで腕を絡めるた。
そのまま車の停められている駐車場に向かおうとした、その時――。
「もう新しい男かよ~!」
後ろから怒鳴り声を浴びさせられた。
「お前、誰にでも脚開くのな!!」