天使の階段
そして突然、お腹にあったモノが、スルッと抜けていった。

代わりに聞こえたのは、「ギャッ…」と言う、小さな声。

「紗香ちゃん、もう終わったわよ。後は病室で、ゆっくり休みなさい。」

先生のその言葉を聞いた後、私は異常な眠気に襲われた。

しばらくその処置室で寝ていたけれど、私にはなんとなく分かっていた。










あの声は、小さな命が





















息絶える声……
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