前世で魔王に殺された聖女ですが、ごく平凡な一般人に生まれ変わっても魔王に捕まりました。なんか用ですか?
「暇だな。何か他に必要なものはあるか?」
「必要なものはお姉さんを通して取り寄せてもらうから。それより外の空気が吸いたいわ」
「外か。外へ出たら逃げようとするだろう?」
「もちろん」
サラは魔王の目をまっすぐ見て答える。
「そうか」
魔王は何か考えている。
「近くに来ないと半年を三ヶ月にする」
「ちょっと、なんでよ!」
「10秒以内だ」
「はぁ?」
「1・2・3――」
サラは急いで近くに行く。
「子供みたい。これで満足?」
「ああ」
魔王はサラを横抱きにした。数歩歩いていきベッドに座り、膝の上にサラを座らせた。
「まだ半年よね?」
「5ヶ月と27日だ」
「刻むわね」
魔王はサラを逃がさないように腰の方をホールドしている。
サラは距離を取ることを諦めた。膨れっ面をする。何をしようにも明らかに不利だ。
(悔しい……)
サラは魔王と向かい合うように向きを変えた。思いっきり睨み付ける。
魔王は微笑んでいる。
魔王の頭にある角を掴んだ。
思いっきり頭突きする。
「痛っ!」
はじめて頭突きしたときより硬くなっている。サラは自分の額を押さえる。
「痛いか? 見せてみろ」
「いやよ」
サラはそっぽを向いた。
「氷水で冷やそう」
魔王はサラをベッドに座らせて部屋から出て行った。
氷嚢を持って戻ってきた。それをサラの額に当てようとする。
「なんでよ……」
それを手で制止する。
「ん?」
「優しくしないで……」
サラの目からぽろぽろ涙がこぼれる。
「大嫌い」
氷水の入った袋をそっと押し当てられた。
魔王はサラの前世・聖女リムニから故郷、守りたい者、大切な人たち、自分の命、すべて奪った相手だ。
(好きになんてなりたくないのに)
だけど、どこかで惹かれている自分もいた、そんな自分が許せない。
「必要なものはお姉さんを通して取り寄せてもらうから。それより外の空気が吸いたいわ」
「外か。外へ出たら逃げようとするだろう?」
「もちろん」
サラは魔王の目をまっすぐ見て答える。
「そうか」
魔王は何か考えている。
「近くに来ないと半年を三ヶ月にする」
「ちょっと、なんでよ!」
「10秒以内だ」
「はぁ?」
「1・2・3――」
サラは急いで近くに行く。
「子供みたい。これで満足?」
「ああ」
魔王はサラを横抱きにした。数歩歩いていきベッドに座り、膝の上にサラを座らせた。
「まだ半年よね?」
「5ヶ月と27日だ」
「刻むわね」
魔王はサラを逃がさないように腰の方をホールドしている。
サラは距離を取ることを諦めた。膨れっ面をする。何をしようにも明らかに不利だ。
(悔しい……)
サラは魔王と向かい合うように向きを変えた。思いっきり睨み付ける。
魔王は微笑んでいる。
魔王の頭にある角を掴んだ。
思いっきり頭突きする。
「痛っ!」
はじめて頭突きしたときより硬くなっている。サラは自分の額を押さえる。
「痛いか? 見せてみろ」
「いやよ」
サラはそっぽを向いた。
「氷水で冷やそう」
魔王はサラをベッドに座らせて部屋から出て行った。
氷嚢を持って戻ってきた。それをサラの額に当てようとする。
「なんでよ……」
それを手で制止する。
「ん?」
「優しくしないで……」
サラの目からぽろぽろ涙がこぼれる。
「大嫌い」
氷水の入った袋をそっと押し当てられた。
魔王はサラの前世・聖女リムニから故郷、守りたい者、大切な人たち、自分の命、すべて奪った相手だ。
(好きになんてなりたくないのに)
だけど、どこかで惹かれている自分もいた、そんな自分が許せない。