『人妻の過去』
常に不安を抱えた関係なのに。


無責任な行為の末,妊娠…


だけど、今思い返してみても…


子供が生まれても仁君は変わらないだろうから


堕胎という選択は


正しかった。



堕胎手術を肯定する訳ではないけれど


子供が生まれてから


『やっぱりやっていけません』


では遅いから。


当然,望まない妊娠をしないように、簡単に関係を持たないようにするとか…


避妊をきちんとする。


というのは大前提だけれども


生まれた子供を虐待したり、捨てたり、


そんな事になるよりは…


『子供を殺してしまった罪』を、


生んであげられなかったけど確かにお腹に赤ちゃんが居た事を


忘れずに…もう二度とあやまちを繰り返さないように生きていくべきだと思った。



−−−アタシは神様って居ると思う…


仁君と別れて…全く別の家庭を持った今でも、忘れないように…


堕胎手術をした日が、旦那の誕生日。


旦那の誕生日を祝いながら…


堕胎した赤ちゃんを思い出す−−−






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