『人妻の過去』

努力

冬本番。


アタシは冬休みなんて、あってないようなもので…


続けざまに入った実習に悪戦苦闘していた。



クリスマスは、実習中だけど,仁君ん家に泊まる予定を立てていた。


クリスマスだというのに仁君のアパートで、実習の計画,報告,記録を書いて時間が過ぎる…


急に仁君はテレビを消して立ち上がる…


仁;今日は馬場のオゴリで焼き肉なんだ。あきなも大変そうだし…遅くならないように帰って来るから。


聞いてないよ。


何もしなくても、一緒に過ごせると思ってた…。


『行かないで!!!』


喉元まで出かかった言葉を…唾と一緒に飲み込む…。


あきな;遅くならないでね,寂しいから…


それだけ言うのが精一杯…。


本当は今にも涙がこぼれ落ちそう…、


急いで仁君に買ったクリスマスプレゼントをバックから出す。


今回は…


グッ〇のリング!!


シルバーだけどちょっと凝った作りになっていて


4万円もした…。


仁君は満面の笑みで、ありがとうと抱き着いてキスをしてくれた。


仁君は…


バイトもしてないくせに『忙しくて買えなかった』らしく、


今度一緒に買いに行く約束をして


アタシの原チャリに乗って出掛けて行った。





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