『人妻の過去』
仁君…仁君…


心の中で何度も、アナタの名前を呼んだけど。


アナタは、アタシの前を振り返らずに歩く…


少しずつアタシ達の距離は広がって行って…


走ったら隣に追いつけるかな?


ねぇ…


どれだけ走ればいい?


息が切れて、苦しくなっても…


走り続ければ,


仁君の隣に並べるかな?


アタシが隣に並べば…


また仁君は


先を行ってしまう気がするの…。



それが怖いの。



置いて行かないで!!!


アタシはここに居るよ。





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