【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
 明確な肯定もしなかったけれど、ウィリアムの質問に否定もしなかったエレインは、明るく微笑んで私たちに退室を促した。

 彼女も王女で、遊んで暮らしている訳でもなく、それなりに公務がある。

 ……だから、別に部屋を追い出された訳ではないと、わかっている……けれど。

「だから……お前が泣くなよ」

「……っごめんなさい……」

 呆れたように言ったウィリアムは、パリッと糊の利いた、白いハンカチを差し出した。

 ああ……泣きたいのは彼の方だろうに、私が代わりに泣いてしまった。

 なんて優しいの……エレイン。彼女は本当に、不遇の弟のことを、ずっと心配してくれていた姉だった。

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