【完結】年の差十五の旦那様Ⅲ~義妹に婚約者を奪われ、冷酷な辺境伯の元に追いやられましたが、毎日幸せです!~
「上手くやれるでしょうけれど、少し不安だわ」
奥様のことだから、へまはしないと思う。ただ、神官はいけすかない奴ばっかりだ。なんていうか、性格が悪い。私が言えたことではないけれど。
「ギルバートが守るでしょうけれど……やっぱり、不安だわ」
奥様って、見た目は儚げだから。舐められないか、不安。もうちょっと人を疑うことも覚えたほうがいいと思うし。
そう思っていると、ふと部屋の扉がノックされた。入室の許可を出せば、そこにいるのは奥様付きの侍女の一人。名前は、確かクレアだったと思う。
そして、その後ろには――。
「……なんの用事?」
肩をすくめて彼に声をかければ、そこにいる男――サイラスは、眉間をぴくりと動かした。
この男は、未だに私のことを嫌っている。まぁ、当然なんだけれど。恨まれて当然のことは、してきたつもりだもの。
「いえ、ちょっとご相談したいことが、ありまして……」
サイラスが表情を歪めながら、そう告げてくる。だから、私は「いいわよ」と言って立ち上がる。
部屋の中央にあるソファーに腰掛ければ、サイラスとクレアは対面に腰を下ろした。
「お茶でも用意するわ。……確か、甘いのは苦手だったかしら?」
「……好きではないですね」
「あなたは?」
「甘いの大好きです!」
私の問いかけに勢いよく返事をするクレアを見て、くすっと声を上げて笑ってしまう。
軽く呪文を唱えて、テーブルの上にティーセットを出した。
「わぁ、すごいですね!」
小さくぱちぱちと手をたたくクレア。彼女はどうやら人懐っこいらしく、私が奥様にそれなりに信頼されているとわかって以来、敵意は全くなくなった。今ではそれなりに話す仲だ。
「転移魔法なんて、サイラスさん以外であんまり見たことないです……!」
「あら、ロザリアさんは使わないの?」
「あんまり、好きじゃないみたいです」
まぁ、それもそうか。転移魔法は使用する魔力の量がとんでもない。護衛の魔法使いならば、いざというときのために魔力を一定数は残しておくのは当然のこと。……彼女は、正しい。
奥様のことだから、へまはしないと思う。ただ、神官はいけすかない奴ばっかりだ。なんていうか、性格が悪い。私が言えたことではないけれど。
「ギルバートが守るでしょうけれど……やっぱり、不安だわ」
奥様って、見た目は儚げだから。舐められないか、不安。もうちょっと人を疑うことも覚えたほうがいいと思うし。
そう思っていると、ふと部屋の扉がノックされた。入室の許可を出せば、そこにいるのは奥様付きの侍女の一人。名前は、確かクレアだったと思う。
そして、その後ろには――。
「……なんの用事?」
肩をすくめて彼に声をかければ、そこにいる男――サイラスは、眉間をぴくりと動かした。
この男は、未だに私のことを嫌っている。まぁ、当然なんだけれど。恨まれて当然のことは、してきたつもりだもの。
「いえ、ちょっとご相談したいことが、ありまして……」
サイラスが表情を歪めながら、そう告げてくる。だから、私は「いいわよ」と言って立ち上がる。
部屋の中央にあるソファーに腰掛ければ、サイラスとクレアは対面に腰を下ろした。
「お茶でも用意するわ。……確か、甘いのは苦手だったかしら?」
「……好きではないですね」
「あなたは?」
「甘いの大好きです!」
私の問いかけに勢いよく返事をするクレアを見て、くすっと声を上げて笑ってしまう。
軽く呪文を唱えて、テーブルの上にティーセットを出した。
「わぁ、すごいですね!」
小さくぱちぱちと手をたたくクレア。彼女はどうやら人懐っこいらしく、私が奥様にそれなりに信頼されているとわかって以来、敵意は全くなくなった。今ではそれなりに話す仲だ。
「転移魔法なんて、サイラスさん以外であんまり見たことないです……!」
「あら、ロザリアさんは使わないの?」
「あんまり、好きじゃないみたいです」
まぁ、それもそうか。転移魔法は使用する魔力の量がとんでもない。護衛の魔法使いならば、いざというときのために魔力を一定数は残しておくのは当然のこと。……彼女は、正しい。